EDとはErectile Dysfunction、日本語で勃起障害あるいは勃起不全といわれるものです。年齢的なものもあれば、基礎疾患に糖尿病などがある場合もあります。
バイアグラ
- 1999年に厚生労働省により認可
- ファイザー社が製造・販売
- 薬品名はシルデナフィル (sildenafil)
もともとは心臓の狭心症の治療薬として研究・開発が始まり、その後陰茎の勃起を促進する作用が認められたために、勃起不全症を適応として1998年に米国で販売が開始されました。当時は日本でも個人輸入代行者による個人売買で購入する人が増えたのですが、狭心症の治療薬ニトログリセリンなどの硝酸塩薬を服用している人(主に高齢者)が、個人輸入によりバイアグラを手に入れ、性行為後に心停止により死亡する事故が何件か発生しました。
作用機序
バイアグラは、生体内で環状グアノシン一リン酸 (cGMP)の分解を行っている5型ホスホジエステラーゼ (PDE-5)の酵素活性を阻害します。分解が阻害されたcGMPが陰茎周辺部のNO作動性神経に作用して血管を拡張させ、血流量が増えることによって機能すると考えられています。
用法・用量
通常、成人
- 1日1回25~50mg
- 性行為の約1時間前に内服
65歳以上の高齢者、肝機能障害および重度の腎機能障害のある患者については25mgを開始用量とします。
1日の投与は1回。投与間隔は24時間以上あけてください。
作用時間
性行為の1時間くらい前に服用すると陰茎が勃起し、性行為が正常に行えます。
作用効果
- 陰茎に対する適切な物理的刺激がない場合には勃起は起こりません。
- 性的な気分を高揚させる効果はありません
- すべての人に効果があるわけでありません。
副作用
- 血圧の急激かつ大幅な低下
- 心臓への酸素供給に支障をきたす狭心症
- 突発性難聴
- 血管拡張(ほてり、紅潮)
- 頭痛
- その他
禁忌
狭心症治療薬であるニトログリセリン等硝酸塩系薬剤との併用をしてはいけません。重篤な血圧低下をおこし、死亡することもあるので特に注意してください。使用している人は必ず医師に知らせてください。
料金(消費税込)
1錠 2,700円(税込)
Faq よくある質問
健康保険の適応外です。
ファイザー社は米国等海外において100 mg 錠も製造・販売していますが、 100 mg 錠は日本国内での製造承認は出ていませんので処方することはできません。
一般的な日本人の体型だと25~50mgで十分な効果があります。
中には偽薬も含まれていることがあるようですが、業者もさまざまなのでよくわかりません。偽薬だけなら効果がないだけなのですが、入っている成分によっては健康障害をおこす可能性もあります。できるだけ避けた方が無難でしょう。
イーライリリー社からシアリス、バイエル社からレビトラが販売されていますが、今のところ当院では処方しておりません。
バイアグラは陰茎の勃起に効果があるだけです。性感とかに関しては個人差があるのでよくわかりません。